*いじめっこ、いじめられっこ*



「何であいつらは顔を合わせればああなるのかねぇ…」

ヨザックの視線の先には笑顔を貼り付けたままのとコンラッド。
お互い一歩も譲らずといった感じだ。せっかく庭でお茶しようというのに。

「いいんじゃないの?あれで結構仲良しみたいだし」
「あれでー?」

その様子を同じく眺めていたがポットに手を伸ばす。香りの良い紅茶がカップに注がれた。

「どーも」
「いえいえ」

代わりに今度はヨザックがのカップに砂糖とミルクを入れてやる。
この娘はミルクティーが好きだ。それも甘めの。
そこでヨザックはに目をやる。
相変わらず笑顔のままコンラッドを挑発している彼女はいつもストレートを飲んでいる。

「…淹れてもまだ飲まないと思うよ」

目は二人のやりとりを面白そうに見ながらミルクティーを含むに苦笑が漏れた。
そういえば坊ちゃんに言われたっけ。

『ヨザックと、コンラッドとの組み合わせの方が実は良いんじゃないの?』

笑いが漏れた彼をが怪訝そうに見て眉を寄せた。

「ヨザック?」
「いやいや、ごめん」
「思い出し笑い?やだ変態?」
「…傷つくわぁー」

そういえばに負けず劣らずこの娘も毒舌家だった。いつもはあの二人に隠れて気付かないが。

「なに?面白いことなら教えてよ」
「面白いっていうか…前に坊ちゃんに言われたことなんだけど、組み合わせ違うほうがいいんじゃないかって」
「なんの?」
「この、組み合わせ」

指で指し示すとの瞳が僅かに揺れた。
しまった、傷ついたか?とヨザックも不安になる。

「……面白い」
「へ?」
「面白いよソレ!しばらく入れ替わろうよ」
「はあぁ!?」
「なによ、不満なの?」
「不満っていうか…」

視線を感じてそちらをみれば四つの目がヨザックを見ていた。

「だから、が嫌とかじゃなくて、あの二人が恐いんです」
「…そうだねー。ヨザックのこと好きだもんね」
「…だって隊長のこと好きだろ」

が好きなのはあたしよねー」

いきなり話に入り込んだはにっこり微笑んだ。

「お疲れ」
「毎度のことながら呆れるぜ」

ヨザックはに紅茶を準備する。
カタンと音がしての隣に腰を落としたコンラッドは彼女を見てにっこりと笑って言った。

が一番好きなのは俺ですよね」
「うわーあ、自信過剰」

のつっこみがすかさず入る。
ヨザックはとコンラッドにカップを渡すと椅子の背もたれに寄りかかった。

「ヨザック」
「へ?」

が呼んだのだと思ったが違うらしい。皆続きを待っていた。

「今がヨザックを好きじゃなかったら、あたしヨザックを好きになってた」

「「「ええ!!??」」」

コンラッドは立ち上がりその拍子にカップをひっくり返した。紅茶が真っ白なテーブルクロスに染みをつくる。

は飲んでいた紅茶を吹き出した。

ヨザックは椅子から転げ落ちていた。

「……」

「……」

「……」

三人とも言葉を失っていた。はその光景に堪えきれず吹き出し涙目でこう言い放った。

「…なぁんて言ったらどうする?」

今度は脱力した三人には身をよじって笑い転げた。

「本当に本当に俺が一番ですか?」
「しつこいなぁー。好きだってば」
「ちゃんと言ってください」
「あーもー…嫌いになるよ」
「シャレになりませんよ!!」
「はいはい。好きですよー」
「一番?」
「は、かも」
?!」
「だってコンラッドとは別れたらおしまいだけどとは一生付き合っていくもん。
 男の代わりは見つかっても親友の代わりは中々見つかんないんだよ」

その言葉にコンラッドはショックを受けたようだった。
それでもコンラッドは懲りずににまとわりついては邪険にされ、へこんで、それでも構って攻撃を続けていた。

「…耳と尻尾が見える」
「隊長が犬に見える…」

それは二人の視線が哀れみに変わっても終わらなかった。



〜〜fin〜〜

彩乃様より
遊葉 対 コンラッド はネタが思いつかず。
前作(笑)では二人メインだったので今度はこちらがメインで。
やばいくらい筆が進みます。おふざけで書いちゃってるから?

yu−ha
否、もうアナタ最高ダカラ。うっわーシャレになんねー次男かわいそうー(嬉)
潤いをアリガトウ!!えー楽しいー。(主に俺が)シリーズ化しようー?していい?

笑ってお戻りください

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