とんでもないプレゼント

結局、あのベビードールは使用したのだろうか?
ああいうのはノリとか勢いとかがないと買えないし、冗談が通じるだから渡せた訳であって。

「まさか本当に使ってもらえるとは思わなかったわ」

朝食のテーブルについたは大きな欠伸を隠そうともせず、声の主であるを見た。

「ふぁにが?」
「・・・・昨夜は遅かったみたいね」

スープをかきまぜながら楽しそうに笑うに愛想笑いで返す

「部屋にいなかったでしょう」
「え?来たの?」

焼きたてパンをちぎりながら答える

「うん。借りた本返そうと思って」

ちぎったパンは口に運ばれることはなく皿に積まれていく。

「お風呂、だったのかも」
「何度か訪ねたよ」
「・・・・・じゃあ、寝てたかも」

がふぅんと首を傾げた。の目が泳ぐ。

「ウェラー卿」
「え!?」
「・・・・の部屋に行ってた?」

恥ずかしそうに下を向くが追い討ちをかけた。

「ウェラー卿の部屋、鍵がかかってたみたいだし」
「来たの!?」

顔を上げたが見たのは妖しく笑う

「ウェラー卿、喜んだでしょうねー。使ったんでしょ?アレ」
「使わないよ!」
「ああ、すぐ脱がされたんだね」
「やだ・・・!セクハラ!!」
「楽しんだくせに。その顔でバレバレよ」

その言葉には顔を伏せた。

のバカ!」
「やあね。感謝してもいいんじゃない?ねぇウェラー卿」

の肩が震えた。その肩に大きな手が乗る。

「おはようございます。朝からをいじめないでくださいね」
「いじめるなんてとんでもない。あたしのお陰で昨夜は楽しんだんだからお礼くらい言ってもいいんじゃないの?っていう話」

コンラッドは眉を寄せた。そして伏せたままのの耳元で囁く。

「話した?」
「知らない!」

その様子にがしてやられたと知った。

「なに笑ってる訳?」

コンラッドはの背中を撫でながら笑っていた。

「コンラッド?」

顔を上げたの目にも笑顔のコンラッドがいた。

「そんなにに遊ばれたあたしが面白いの?」
「違いますよ。可愛いなって思ったんです。昨夜から可愛くて堪らないんですけど」
「あらやっぱり欠伸の原因はそうなんだ」

楽しそうなを睨むをコンラッドは後ろから抱きしめ微笑んだ。

こそ昨夜は部屋から出てないんでしょう」
「は・・・・・・・・・・・?」
、あたしのとこに来たんじゃないの?」
「来る訳ないですよね?昨夜はヨザックとお楽しみでしたから」
「え!?」

が驚いてコンラッドを見上げ、彼が頷くのを見るとにやりと笑ってに視線を戻す。

の方が楽しんだんじゃないのー?」
「いや、なんのことやら?」

必死で誤魔化そうとするがコンラッドが続けた。

「ヨザックが妙に爽やかだし、の顔も心なしか艶やかですよ」
「やあだ、ったら。ふふ、じゃあプレゼントあげないとね」
「何にします?」
「決まってます。もちろんベビードールよ。あたしが貰ったものよりすっごいの!」
「それはヨザックも喜びますね」

本人が希望もしないプレゼントが二人の間で決められていく。

「ヨザックに助けを求めても喜んで協力するだけだよね」

の言葉が否定出来ない。
貰ったとしても着なければいいんだけどとヨザックが組めば逃げることも出来ないかもしれなくて。

?あたし一人でも買いに行くからね」

そうだ、この子はそういう恥じらいはない子だ。

は友達思いですね」

ウェラー卿がにっこり笑ってを誉めた。
それ、貰って嬉しい気持ちじゃないから!

叫びは無視される。
ああ、墓穴を掘った。からかうには日が悪すぎた。
そりゃ離れ離れだった恋人同士?一緒に過ごすのは当然といえばそうかもしれない。

だけだったら負けなかったのに。


**

その日の午後、の部屋にわざわざヨザックの手で運ばれた二人からのプレゼントは布部分が極端に少ないベビードール。

「笑えない・・・・・・」
「えー?これ着てくれるんだ?嬉しいなあ」
「着ないって!着ても洗濯出来ないでしょ」
「俺が洗いますってー」
「嫌だ!」
「またまたー」



「ご機嫌ですね」
「うん。にしてやったもん。これを喜ばずしてどうする?」
「俺もすっとしましたけどね」
「ヨザックも喜んだし良いことしたね。コンラッドのお陰だよ」
の為なら。で、お願いがあるんですが」

有無を言わせぬ笑顔。取り出した袋には見覚えが・・・。

「ま・・・・・まさか」
「俺からのプレゼントです」

恐る恐る取り出したのは、フリルの可愛いベビードール。

のは際どくて抵抗あるでしょうから」
「わざわざ着せなくても良いじゃないー!」
「見たいんです」


爽やかに笑うコンラッドにそれ以上何も言えなくなった。

最近貧乏クジ引くのあたしじゃないかな?



〜〜fin〜〜



yu-ha
ヤラレタ。。(倒)ちきしょう顔が緩む。。


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