けだるく身を起こして
まだ半分意識を夢の中に残したままで首に手を回す。

すがりつくように、しがみつくように、引き寄せて
噛み付くように、貪るように、くちづける。

いつもの煙草の味ではない、甘い、甘い味に
眉を顰めると、してやったかのような微笑み。
酔ったのは洋酒の効いたソレか、それともくちづけか。

「・・・水。」

呟いた声は掠れてて、さっきまで散々啼かされていたからだと気づいて
目の前の男を睨む。
苛立ちと不快感をこめた視線を難なくかわし、ペットボトルのミネラルウォーターを口に含み、
頼んでもいないのにそのまま口うつしで飲まされた。
飲みきれなかった水が口の端から零れ落ち、それを追うように首筋を舐められて、


触れたところから溶けてしまえばいいのに


そんな意識ごと溶けて いった 。

Vanilla

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Valentineだったから。