―あのバスに乗って、君は、街へ出かける
ブロロロロロロ
『―次はバスターミナル前ー、次は―』
「っていうかぁ、このメイクってぇいくつまでセーフ?」
(―・・・・・現段階でアウト。)
「えー?25?ぐらいじゃー?」
(―?!25までするつもり?)
「25ー?厳しくなーい?22,23ぐらいじゃー?」
(―22・3でもキビシイデスヨ?)
「えーやっぱりぃー20過ぎたら落ち着いたオトナのメイクとかしないとダメ?」
(―否、もうムリだろ。イロイロ。)
「っていうかぁ、17ってもう終わったって感じぃ高3って楽しくなーい」
(―ってかアンタ17?!コレデ?・・・・・アリエナイ。)
「言えてるーチョーツマンナクナイ?」
(―・・・・・・・。)
『お待たせしました、バスターミナル前です。お降りの方は―』
「―お気の毒。」
プシュュュウゥゥゥ
近年、問題視されている、「最近の若い者」のマナー知らずは留まる事を知らず。
バスの中での女子高生の化粧直しも殊更取り上げる程珍しい話じゃない。
自己満足の正義感を振りかざして注意するほど馬鹿じゃない。
注意するぐらいでやめるなら、こんなに問題になってないし、
逆ギレした若者に殺される善良なお人好しの被害者も存在していない筈だ
第一、
(―喋りたくもないしね。)
「17ねぇ・・・。」
ふと呟いた意味のない言葉。
脳裏に浮かぶはくだらなかった青い春。
田舎の代名詞のような広さだけがとりえの学校。
田んぼと海と教師の怒号が響く平和な日々。
決して楽しくはないが、つまらないわけでもない、そんな日々。
―将来なんて考えてなくて。
―学校生活を楽しむなんて●八じゃあるまいし。
―当たり前の日常。
卒業して何年よ?と考えて馬鹿馬鹿しくなって思考をとめる。
「今が一番!!」なんて胸張って言えるほど満足してる訳じゃないけど。
「あの頃に戻りたい」なんて嘘でも言えない。
(―少なくとも。)
自分の稼いだ金で気兼ねなく遊べるってサイコーよね。
―ささやかな、日々に、今日も、手を、振りながら。
―そう言ってられるのも今の内だという話。ネタ提供k嬢Tanks back→